リタイアしてからというもの、週に何日もジムに通えるようになったことから、それまでとは飛躍的にジムでの成果が得られるようになった。年に何本もの12ルートのRPすることが続いた。グレードも以前だったらとても考えられないような12cまで上がった。
だがある年を境にb以上の完登はなくなってしまった。パンプの設定が厳しくなったこともあるのだろうが、故障の影響が大きかった。14年、15年と左肩を壊して何ヶ月もジムトレを休むようなことになった。そして昨年、今度は右肩で8ヶ月ほど休養を余儀なくされた。それでも12aまでは何とか細々と続いていたが、bとなるとからきし登れなかった。
今年のTSUNAMIは例年に比べるとマイルドだということだった。12aに関してそれはあまり感じられなかったが、白ホールドのbは2トライ目で早くもツーテンとなり、その通りだと思った。だが、トライを始めたのがちょうど暑くなり始めた頃だったためか、その後は体力不足を感じ、到達高度がむしろ下がってしまった。それで1ヶ月以上封印して再開は十分涼しくなってからとなった。
再開後もツーテン状態がしばらく続いたのであるが、ある日を境に急激に進捗が進みワンテンとなった。そのあとも到達高度は上がり、遂にがっちりゴールを取った。
最後に12bを完登したのは2014年のことだったから、実に5年ぶりということになる。加齢と共にすっかりパフォーマンスが落ちたと自覚していただけに、この結果はいくらかなりとも自信を取り戻させてくれた。
今年のTSUNAMIの左に設定された緑ホールド12aは、ホールドとしてはガバばかりなのだがいかんせん遠い。タッパに恵まれない私にはそれがネックとなり、オンサイトトライはボロボロの結果に終わった。一方、右のオレンジホールドはまるで反対で、すでに何度も完登している。オンサイトトライがトラウマになって長いことうっちゃっていたが、大分経ってからまた手がけてみた。
当該ルートにトライしていなくても、長いブランク明けからけっこう経っていたので、流石にオンサイトトライよりは増しになった。とは言っても、最大傾斜を越える遙か下の左カンテ付近の一手は相変わらず解決できなかった。それが足技で突破できるようになった。だが真の核心は最大傾斜を越えてからで、その一手ときたらテンションかけても取れないほど遠く感じた。
毎回同じところではまってしまい、やっぱり封印かなと思った頃になって、それまでのトライがきいてきたのか下部核心も楽になり、ルーフを越えてからの一手も何とか取れて遂に完登。通算10トライは昨年、ほぼ同じラインに設定されていた黒ホールド12aと同じとなった。これでここ数年ご無沙汰している12bに専念できることになった。
一反木綿のリセットからいくらも経っていないのに、今度はダイヤモンドとTSUNAMIの左側壁の2面が変わった。今回の設定はおとなしく、ダイヤモンドにはイレブンルートはなくTSUNAMIの左も11b止まり。これならすぐに終わるだろうと思った。
今回のホールド替えで設定者の名を見たら、懐かしいY氏の名があった。以前、川口が私のホームジムだった頃、彼の設定するルートはたいへんユニークでけっこう好きだった。このP2で見たのは初めて?のような気もする。
ひと桁と10台はすべてオンサイト。だがY氏の作はよほど易しいルートでない限り、登るとすぐにその個性的な設定に驚かされる。10台でも12を登るような人がはまったことをきいた。
TSUNAMI左のイレブンルートは2本。aとbである。bはまともというか、bらしい設定に仕上がっていると思ったが、aの方は一手だけあれっ!というようなムーブがあって面食らった。とても設定と思われるようなムーブでは越えられず、大いに破って突破した。
イレブンの2本はオンサイトは逃したもののすぐに完登し、この2面のルートは早々と完全制覇となった。
ニュー一反木綿壁のルートは11cまですべてオンサイトで終えることができた。だが次の11dは設定者のことを考えても手こずりそうだと思った。その予想は見事に?当たり何度も打たされることになった。
S介氏のルートらしく一手だけ極端に悪いというルートではなく、まんべんなく悪いホールドやムーブが鏤められているといった感じだった。
それでもトライを重ねるうちに遂にゴール取りができた。これで終わるはずが何としたことか、クリップができなかった。もう一度同じことをしてしまい、もう封印かなとも思ったが気を取り直し、さらにトライを続けたら遂にゴールクリップができて目出度く完登となった。
これで残るは12a1本となった。これを登れば早々と全ルート制覇となるのだが、12aは見るからに遠い系で、リーチに恵まれない私には太刀打ちできそうもなく、それは諦めることにした。
今週P2の一反木綿がホールドリセットされた。肩痛もかなり回復してきたので早速トライしてみた。ルートは5・8から12aまでまんべんなくそろっている。唯一、10cのみ2本設定されていた。
一桁と10台はすべてオンサイト。ただし、10dのみは一箇所で正解ムーブを見つけるのに何秒かかかり、止まってしまった。イレブン台は11cまではカチ主体のように見える。ならば得意系と勇んでトライした。イレブンのトライ結果は以下の通り。
11a 赤 OS 私好みのカチホールドの連続で山場もなく一撃。
11b 桃 OS 私には遠いところが何カ所かあり、OSはしたもののかなり腕を張らせた。
11c 白 OS bより難しいと聞いていたのでそれなりに構えてトライしたら、拍子抜けした。ハンドホールドは桃よりよど持ちやすかった。
OSができたのはここまで。次の11dは見るからにホールドもムーブも悪そうで、完登までには何度も打たされることを覚悟している。
TSUNAMIの左の側壁のルートはTSUNAMIのかげに隠れて目立たないせいか、あまり人気がないように見受けられる。しかし、私はけっこう好きな壁で昨年夏に肩の故障をするまでは、必ず全ルート完登を目指したものである。その最新のリセットも肩故障の療養中になされたので、取りつくのはけっこう遅くなった。
最高グレードは黄色ホールド11c。以下5・9まで各1本ずつ設定されている。トライ結果は以下の通り。
1桁から10台まではすべてオンサイト。しかし、3本あるイレブン台はかんたんではなかった。
白11a RP オンサイトトライは復帰間もない頃ということもあって、しっかりはまった。
青11b RP 復帰してけっこうたってからだったにも関わらず、意外に手こずらされた。あとで設定者の名を確認したら、S介氏だった。さもありなんといったところ。
黄11c RP オンサイトトライはぼろぼろだったが、2度目のトライでゴールのすぐ近くまで行け、これはけっこう易しいと思ったらそのあと延々と打たされた。よくあるように、ゴール前の数手はテンションかけてムーブを起こすのと、下からつなげているのとでは大違い。ムーブの改善なくしては完登はかんたんではなかった。最初のRPのあと、翌日もう一度トライして2度目の完登も果たした。
4月にジムトレ復帰して3ヶ月ほど経った。P2でもTSUNAMIを除く壁には大いにトライして、イレブン台の完登も増えてきた。先日はついに奥壁で復帰後初の12aのレッドポイントも果たした。だがP2の看板壁TSUNAMIとなるとおいそれとは手を出しにくい。それでも緑ホールドの12aは遠いだけでガバの連続だよときいて、しばらく前にトライしたことがある。結果は聞きしに勝る遠さに、到底太刀打ちできなかった。
緑ホールドの12aはまだ完治していない右肩にも悪かろうと、それ以上のトライはしなかった。あれから1ヶ月半ばかり経ってクライミングのパフォーマンスも上がってきたので、今度は右のオレンジホールド12aにトライしてみた。こちらは左のルートほど遠い所はなく、オンサイトトライでも緑のように各駅テンションになることもなくツーテンで抜けられた。だがTSUNAMIのような長いルートに1年近くも触っていないと、その長さにやられてしまう。即ち、テンションかければかんたんにこなせてしまうのに、続けるととてももたなかった。
もたないのは持久力の低下だけでなく、必要以上に力を出していることもあるのだろうと思い、今日のトライはスタートからできうる限りソフトにホールドを保持するように心がけた。それがよかったのか、自分でも思いがけないことに前回のツーテンからいきなりの完登となった。奥壁の12aの3分の1以下の試技数で終わったことになる。やはりこの壁は私にあっているようである。
4月にジムトレ復帰して、最初は10bでもテンションが入ったことに愕然とした。その後は順調に戻っていくように思えた。だがそれも11cまでで、その上となるとからきし刃が立たなかった。
そのうちP2奥壁の赤ホールド12aは、同壁に3本ある11dより易しいのでは?ということを聞きつけトライしてみた。最初は12がついているだけのことはあり、これまたとても無理だろうと思った。
途中で一時期封印したこともあったが、再開してみるといくらもしないうちにワンテンまでこぎつけた。核心はルーフの左脇を抜けるほんの数手なのに、下からつなげているととてもできる気がしなかった。即ち、テンションレストを入れても解決できないことが少なくなかったのである。
そのうちにすでに登っているクライマーから貴重なアドバイスをいただき、フットワークを変えてみたらこれが大正解。さらに何度か打つことは余儀なくされたものの、目出度く完登となり復帰後初の12aゲットとなった。
アラカン世代から古希を迎えて身体の方もかなりがたがきたようである。4年ほど前にも左肩痛で4ヶ月も休んだことがあったが、今度はこれまでなかった右肩痛のためその倍の8ヶ月ものブランクをつくってしまった。この4月にようやく復帰したが、これだけあけると流石にパフォーマンスの低下は甚だしく、最初は10bでもテンションが入ってしまった。
依然としていくらか肩痛は残るものの、幸いジムトレによってぶり返すことはなくコンスタントに続けられるようになった。一時はこのブログの主題である「どこまで延びるか、いつまでできるか」は既に終わってしまったかと思ったが、どこまで延びるかはともかく、いつまでできるかはもう少し先になりそうである。
ジムトレに復帰して1ヶ月半ほど経ち、完登できたのは11cまで。今年はパンプ2TSUNAMIの12台がマイルド設定になっているということをきいているだけに早く取りつきたいところだが、再発をおそれて自重していた。月も変わったことだしそろそろかなといったところ。
加齢と共にパフォーマンスが落ちていることは間違いない。ここ数年12cはおろか、12bのレッドポイントがまったくないことからも明らかである。それでも12aに関しては細々と続いている。それもTSUNAMIに限ってのこと。P2の他の壁のルートは、同じグレードなら多くの場合、TSUNAMIより難しいと感じる。
だがしばらく前にリセットされた奥壁に関して言えば、今度の12aはこれまでとは異なるようである。そう、かなりマイルド設定になっているのである。そのことは一つ下の11dについても言え、リセット前にあった11dはとてもレッドポイントに持ち込めそうな気がしなかった。今度の11d(黄)はオンサイトこそできなかったがすぐに完登し、再登もすでに果たしている。
ということでグレードより難しいと言われている11cを後回しにして、11dの次は緑12aの攻略をはかった。流石に11dほど易しいとは思えなかったが、1便目からトップアウトできこれならいけると思った。
多少の前進後退はあったが、きのうの後退(3テン)のあと、今日はワントライでレッドポイント。やはり始めに感じたように、かなりマイルド設定は間違いない。奥壁の12ルートの完登は2015年以来だから3年ぶりということになる。